MMC LANGKAWI MALAYSIAN CLASSIC 2020(UCI 1.1)
2020年2月15日(土) Langkawi
本日はMMC LANGKAWI MALAYSIAN CLASSIC 2020が昨日に引き続きランカウィ島を舞台に行われた。
コースは昨日の逆周りにプラスして島南部を使用した起伏に富んだレイアウトとともに、昨日と同様に最後は1周8km強の周回を6回こなすトータル159kmとタフな設定となる。エントリーは伊藤、住吉、岡本、草場、貝原の5名。大前は体調不良により監督判断で出場を見送ることとした。
昨日までとは打って変わり、1DAYレースの一発勝負となること、Tour de Langkawiの疲労が癒えぬままでのレースというシチュエーションから集団は大分断する展開が予想された。とはいえ、逃げグループからの勝負と集団スプリントの両方で可能性が残されているため、伊藤、住吉を逃げに送り込み勝負すること、集団スプリントになった場合を想定し草場、岡本、貝原を温存しておく2本立てでリスクの分散を図ることとした。
レースはスタートと同時に様子見のアタック合戦が続くが大人数の先行グループが形成されては吸収される展開で進む。20kmを過ぎたあたりから先行グループが30名で形成され、メイン集団は3分割する厳しいシチュエーションとなり先行グループに伊藤、メイン集団に住吉、草場、後続集団に岡本、貝原とチームは分断されてしまう。
当初の予定通りの動きであったが、もうひと展開あることを予測していたことから追走の動きが発生するかに見えたが、30名と大人数での先行を許してしまったことが災いし後続集団は追走の意欲を失ってしまう。結果的にこの30名の先行グループがメイン集団となり、以下後続グループはリタイアを余儀なくされ、住吉、岡本、草場、貝原は強制的にレースを終えることになってしまった。
この絞り込まれた30名の中には複数人選手を送り込んでいるチームがある中、チームから唯一送り込んでいるのは伊藤1人のみ。圧倒的不利な展開であるが、最後の周回コースに入った段階で複数人揃えたチーム同士のふるい落としに耐えることができれば上位10名程度の勝負になると考えていた。
最後の周回コースに入ると散発的なアタックが開始されるがどれも決定的な動きとならない。残り周回3周を切ると、ふるい落としの動きが活発になり、各チームのスプリンターは続々と脱落していくが、この動きには伊藤は常に冷静に対応し、数的不利を感じさせない安定した走りを見せる。
最終周回に入ると集団は19名まで縮小し集団ゴールスプリントになるかと思われたその刹那、残り3kmを切って逃げ切りの可能性にかけた2名の選手が先行をはじめ、10秒程度集団を引き離す。それを追って1名の選手が飛び出し、構図は2名、1名、メイン集団となるが集団を牽引するほどの人数を揃えたチームは1チームも存在せず、結果的に先行した2名、1名の計3名の逃げ切りを許す。メイン集団内でスプリントに挑んだ伊藤は3番手でゴール。この結果、最終順位を6位としUCIポイント40ptを獲得した。
伊藤は圧倒的不利の中、冷静を保ち、的確な動きで結果に結びつけてくれたことはベテランならではの素晴らしい走りであった。反面、レース脱落者をチームから4名も出してしまったことは監督として大変悔やまれる。
マレーシアでの10日間の戦いを終え、チームは少し間をおいて4月より国内戦をメインにレース活動を行うがここで仕切り直し、個々の気持ちを一つにチームとしての形作りをしていきたい。
Text : Taiji NISHITANI
Photo : AISAN RACING TEAM
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