Le Tour de Langkawi 2020 Stage 6
2020年2月12日(水) Taiping - Penang Island
本日はLe Tour de Langkawi 2020 第6ステージがTaiping - Penang Island間を北上する150.9kmで行われた。
コースは2016年同大会で設定された実績のあるペナン島が舞台となる。前半は平坦、後半にペナン島の丘越え、1級山岳を控えるレイアウトで個人総合が変動する展開が予想された。チームとしてはスプリンターメインでの構成のため山岳での勝負はせず、メイン集団にできるだけ多く選手を残した状態でゴール勝負に持ち込むことを考え、前半は脚を温存し、チームでスプリント勝負できる体制を整えることとした。
レースは昨日同様スピードが落ちることのない長いアタック合戦が続く展開。それは実に平均時速50km/h弱をマークしながら70kmもの間繰り返され気温上昇とともに次第に選手の疲労が濃くなっていくのが感じ取れた。
ペナン島に向かう陸橋に差し掛かったころ、4名の先行グループが形成されタイム差を最大2分45秒まで広げる。ペナン島内の丘越えを前にリーダーチームも本格的に追走に入るが先行している4名も強力で思うようにタイム差は縮まらない。想定していたより早くリーダーチームのアシストが脱落したがメイン集団のペースは落ちず勝負どころの1級山岳の麓までに先行4名との差は1分を切るまでに縮まる。ここから生き残りをかけた戦いが始まり、メイン集団のペースは上がり切った状態で山頂を目指す。
大きく集団が分裂しながら先行4名を飲み込むと個人総合成績をかけたアタックが繰り返される。岡本がこの時点で遅れてしまったものの、メイン集団には伊藤、住吉、草場、大前の4名が残る願ってもない展開。山頂までに多少のばらつきはあったものの、メイン集団から離れることなく山頂を通過しテクニカルな下りを経て最後の平坦区間に差し掛かる。
残り10kmで集団は一つとなり集団ゴールの可能性が高まったが、アタックの応酬が静まる気配はない。やがて2名の先行を許す形で集団は一瞬沈黙。先行2名は個人総合リーダーを脅かす存在ではなかったため、リーダーチームは追走の手を緩めたが、しばらく間を置いて追走集団が11名で形成される。追走集団、メイン集団とも各チームの思惑が錯綜し、牽制を含みながら先行2名を追走していくがタイム差は広がったまま残り距離を消化していく。
最終的に先行2名は逃げ切り、NIPPO DELKOの中根選手が嬉しいプロ初勝利を飾った。後続は4秒差で追走集団がゴール。8秒差でメイン集団がゴールとなり、このメイン集団でスプリントした大前が5番手でフィニッシュし18位となった。
チームとしては最終局面に4名を残す大きなチャンスを得ていたが個人総合争いの動きの前にあと一歩及ばなかった。最後は難しい選択を迫られた部分もあるが、目標まで後少しのところまで来ている確信を得た。
明日は集団スプリントになる確率が高いステージとなるが、このステップを糧にステージ上位を目指していきたい。
Text : Taiji NISHITANI
Photo : AISAN RACING TEAM
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