2019年11月10日(日)
210km
本日は31回目の開催を迎えるツールド沖縄2019(UCI1.2)が晴天の下開催され
愛三工業レーシングチームは早川、住吉、岡本、大前、J .クリスティの5名での参戦となった。
今年は例年より出走するチーム(人数)が極端に少ないこともあり後々の展開で追うことを嫌うチームが多いことが予測され、前半の動きが非常に重要と考えていた。
チームとしては住吉、岡本、J .クリスティの3名を勝負所まで温存し、危険なアタックおよび追走には早川、大前で対応するよう持ち場を設定した。
しかし、レースは予想とは違い、2名の逃げがあっさり決まる展開となり
開始早々スローペースで進むこととなる。前半部分の本部半島を抜けるころには先頭2名とは18分の差が広がり、集団も徐々に追走モードに入ったところで愛三工業RTは大前に牽引を任せ
他4名を温存する。
本レースの2つある山岳ポイントのうち、1回目の通過時点で先頭2名との差は10分を切るまで接近。沖縄本島の最北端に位置する奥の登り地点で8分と順調に差を詰めるが調子の優れない大前がここで遅れをとり、これに変わって早川に追走役がスイッチされた。2回目の山岳ポイント通過まで4名温存としたかったが、戦況を優位に進めるためにも仕方ない選択であった。
2回目の山岳ポイント通過後、いよいよ終盤戦に突入する。先頭2名を吸収したカウンターで1名が飛び出し、最大3分差をつけ独走するシチュエーションがあったものの、アシストを残していた他チームの動きであっという間に吸収され、残り20km地点では各チームのエースが4名が飛び出す危険な逃げグループが形成される。この中に愛三工業RTは選手を送り込めず、住吉が追走をかけながら最後の勝負所である羽地ダムの登坂に差し掛かる。
先頭4名とは10秒程度の差を保ったままであったが、ここで先頭グループと集団で同時にアタックが開始される。この動きで先頭2名、追走2名、メイン集団という構図となり、住吉、岡本、J .クリスティは苦戦を強いられた。
最後の平坦区間に差し掛かると先頭とは40秒程度の差がつき、これ以上の追走は不可能と判断。ゴール勝負に切り替え、選手は集団の先頭をとることに集中した。
最後は残り500mでJ .クリスティが飛び出し、集団から5秒程度先行した状態で単独ゴール。また、集団の頭を岡本がきっちり取り、それぞれ5位、6位でのフィニッシュとなった。
最後の羽地ダムの登坂区間では苦戦を強いられてしまったものの、それまでのチームワーク、最終的な判断力においては良くまとまっていた。
反面、課題も残る形であったが少しの変化で勝利のチャンスを引き寄せられる可能性を感じた。
シーズン終盤で疲労が残る中、来週は中国での7日間のステージレースを控えているが、さらに前向きな走りを期待したい。
Text : Taiji NISHITANI
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