9/2 Tour de Hokkaido 2016 Stage 3
本日はツールド北海道第3ステージが行われた。舞台となるコースは倶知安町、ニセコを主体とする峠越えやアップダウン、ラストは急勾配の直線ゴールが待ち構える非常にタフはコースレイアウトが設定されていた。
愛三工業レーシングチームは、個人総合５位と逆転可能な位置につけている中根を中心に常に先手のレースをすることで、総合ジャンプアップを目指した。
レースはスタートから各チーム積極的な動きでアップダウンのきつい区間にも関わらずハイペースを刻み続ける。この苦しい展開には伊藤、早川が積極的に対応し、ゲームメイクしていく。
序盤に設けられたKOMの麓までに２名の選手が先行し、一旦集団は落ち着きを取り戻すも、その後はリーダーチームのブリッツェンがコントロールする脇から数名が飛び出しを計るなど、少し落ち着きのない展開でメイン集団は山頂を越えて行く。
不安定なままのメイン集団はKOM通過後、下りからの平坦区間で先行選手全てを吸収するも今度はこのカウンターで早川を含む４名が飛び出しに成功する。少数でのエスケープはリスクがあるが、力のある選手のみで構成されていたことから逃げ切りの可能性も視野に入れて早川にはGOサインを出した。
この４名とメイン集団は最大４分強までタイム差を広げていき、逃げ切りへの可能性を広げたものの、残り40kmあたりから宇都宮ブリッツェンに変わり、ジェリーベリー（アメリカ）チームがメイン集団を牽引し始めたことでみるみるうちにタイム差が縮まっていった。
最後の勝負どころとみていた登坂区間では先行グループが目前に迫っていたこともあって大きな動きは生まれず、集団スプリントでの決着が濃厚となっていく。
先行する４名はこの時点で早川を含む2名となり、最後まで逃げ切りを目指して踏み続けるが、惜しくもラスト1kmで吸収され集団ゴールスプリントへ向かう。
ここまでチームメイトのアシストを受けて力を温存していた中根がラスト300mで先行を始め、区間優勝するかに見えたがゴールまで僅かのところで2名にかわされ、区間３位でのフィニッシュとなった。
この結果により、中根にはタイムボーナスが与えられ、総合を５位から４位にジャンプアップさせた。
全体的にタフなコースであったにも関わらず、チームとして常に先手を打てたからこそ中根が持ち前のスピードを生かした戦いができ、総合ジャンプアップを果たせた。このアシスト陣、エースがリンクして得られた結果の意味は大きく、チームとしての成長を嬉しく思う。
明日が最終日となるが、逆転への可能性は十分に残っている。さらなるジャンプアップを見据え、長丁場の戦いに臨みたい。
Tour de Hokkaido 2016 Stage3 Result.pdf
Text : Taiji NISHITANI
Photo : Sonoko TANAKA
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