7/2〜7/3 JBCF西日本ロードクラシック DAY-1 DAY-2
JBCF西日本ロードクラシックが広島県中央森林公園で2日間の日程で行われた。両日ともにロードレースではあるが、1日目となるDAY-1は73.8km、2日目となるDAY-2は147.6kmで争われる。愛三工業レーシンングチームは中島、福田、平塚、早川、中根、原田の6名での参戦となった。
DAY-1 (73.8km)
1日目に行われたDAY-1はショートレースとなるため、スプリンターに有利な展開が予想された。チームの作戦は、このコースで優勝経験のある福田をこの日のエースとし、集団スプリントでの勝利を目指すこととした。
レースは序盤に中根を含む4名が集団からの抜け出しに成功し、1分前後のアドバンテージを築き上げる。この段階で、愛三としては逃げきりでも集団スプリントでも勝利できる可能性が広がり有利な展開でレースを進める。
距離が短いこともあり、早々に他チームの追い上げが開始されるかと思ったが、レース後半に差し掛かってもメインで牽引するチームは現れず、タイム差は想定よりも詰まっていく様子はなかった。
最終周回に入り、ようやく1分を切るタイム差まで詰まるものの先行する4名を捉えられるほどの勢いはない。この時点で4名での逃げ切りに切り替え、中根で勝負をかけることとなる。
最終ストレートをマトリックスのホセ選手が先行する形で中根は2番手と絶好のポジション。残り200mで先行するホセ選手をかわすも、右から宇都宮ブリッツェンの増田選手がさらに被せる。両者横一線でのゴールとなり、写真判定で中根は2位でのフィニッシュとなった。
予定とは違った展開となったが、有力なエスケープに反応した中根の動きが功を奏したレースであった。
DAY-2 (147.6km)
この日は前日の倍となる距離での争いとなり、さらに気温が上昇することもあって、サバイバルレースになることが予想された。愛三としては、消耗戦に備えて集団待機し、後半の山場で人数を残せるよう動きを見極めながら展開することを目指した。
レースは1周目から落車が頻発する波乱の展開。コース後半の下りセクションでは数十人を巻き込む大落車が発生し
いきなりレースは一時中断となった。
重傷者を動かせないということもあってコースのクローズが続くが、炎天下で選手をいつまでも待たせられないという判断のもとコースを逆走して選手をチームピットまで戻す処置が取られた。
およそ1時間半ほどの中断を経て、レース短縮での再スタートということになり、選手は仕切り直してレースに臨む。落車前に先行していた3名が先にスタートし、これを50秒差で集団が追う展開で進むが、昨日とは違って追走に積極性が見られた。愛三からは中島がこの追走の動きに同調し、先行3名を追う。
残り2周でこの3名を吸収し、抜け出しの動きが活発化する。最終周回では周囲がアタック合戦で消耗した隙をつき、中根が単独での抜け出しに成功。しかし後続からも追走の動きがあり、中根に対して2名が追いつく。この2名は昨日と同様、マトリックスのホセ選手、宇都宮ブリッツェンの増田選手で、リベンジ決戦の様相を呈す。
最終ストレートまで数十秒の差を保ったまま、この3名での勝負に持ち込まれ、牽制しながら3名が一斉にスプリントを開始する。中根は昨日のリベンジを果たすべく勝利を目指すが、先行するホセ選手を追い込みきれず、2位でのフィニッシュとなった。
両日とも2位となり、悔しさを滲ませていたが、プロとしてのレース運びができ、勝負に絡む動きに繋がった事は一つの成果であった。一つ一つは当たり前で小さな事かもしれないが、全日本の大敗後に意識を変える大きな進歩であったように感じた。
次回はチェコでのチャレンジとなるが、これを大きな弾みとし、更なる成果に繋げて行きたい。
Text : Taiji NISHITANI
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