8月21日にJCFから発表された2012年ロード世界選手権の代表選手について、愛三工業レーシングの西谷泰治は、チームの目標であるUCIアジアツアーチームランキング1位および、西谷自身のUCIアジアツアー個人ランキング1位の獲得を優先するために世界選手権代表を辞退しました。
今年のツアー・オブ・チャイナは9月7日から9月15日までのツアー・オブ・チャイナ1と、9月17日から9月23日までのツアー・オブ・チャイナ2と、オーガナイザーの同じレースが2回行われます。そして各レースのカテゴリーはUCI2.1と上から2番目の高いカテゴリーが設定されています。
愛三工業レーシングチームは8月15日付のランキングでトップのトレンガヌ・プロ・サイクリングから126点差の6位に位置づけています。また2位のアンドローニ・ジョカトーリから44点、3位のチームNippo、4位のチャンピオンシステムからは22点、5位のタブリーズ・ペトロケミカルからはわずか5点差になっています。
UCIアジアツアーの最終ランキングが決まるのが9月末。9月に行われるレースはランキング上位を狙うチームにとって、とても大事なレースになります。UCI2.1のレースは、個人総合優勝で80点、区間優勝で16点、リーダージャージを守ると8点獲得することができます。
つまりツアー・オブ・チャイナはUCIポイントを多く獲得することができ、ランキングを逆転するチャンスのある非常に重要な大会なのです。ちなみに現時点でツアー・オブ・チャイナにはランキング上位からトレンガヌ・プロ・サイクリング、チャンピオンシステム、タブリーズ・ペトロケミカルが出場予定です。
また個人では西谷泰治は、現在ランキング1位のタブリーズ・ペトロケミカル所属のHossein ALIZADEHから32点差の4位につけており、2位のファルネーゼ・ヴィーニ所属のAndrea GUARDINIから25点、3位の香港チームのKam-po WONGからは19点差です。こちらもツアー・オブ・チャイナで逆転可能なポイント差になっています。
これらのことから、愛三工業レーシングはシーズン当初からの目標である「UCIアジアツアーチームランキング1位」を目指すためにツアー・オブ・チャイナに出場します。また西谷は世界選手権代表は辞退しましたが、チームの目標、そして西谷自身のUCIアジアツアー個人ランキングの逆転をかけて、ツアー・オブ・チャイナに向けて高いモチベーションを見せています。
スケジュールが重なっている関係で世界選手権に出場することを選択できないのは非常に残念なことです。しかしながら自分たちにとってUCIアジアツアーに参戦し、そこでUCIポイントを獲得することはそれぞれに意味があります。そして今後の活動においても重要な意味を持っています。愛三工業レーシングは日本の自転車ロードレース選手に、国内だけに留まらない幅の広い活動ができるような環境を提供することができれば、と考えております。
また世界選手権チームタイムトライアルも同様の理由から辞退します。
皆様の応援のおかげでこのような活動を続けることができ、いつも大変感謝しています。
UCIアジアツアーNo.1を目指す愛三工業レーシングをこれからも応援よろしくお願いします!
愛三工業レーシング
監督 別府 匠
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