ツアー・オブ・チャイナの最難関ステージの第8ステージでステージ5位に入り、UCIポイントを獲得した鈴木謙一選手のコメントです。
最低限上れて、本当に良かったです。昨夜もコメントで上りでは残る自信があると言ったのですが、第3ステージを上ってみてすごく調子が良かったんです。
第3ステージでの走り Photo: Sonoko TANAKA
ラストで失敗して総合上位には食い込めませんでしたが上りに関しては大丈夫だという自身がありました。
4〜7の平坦のステージではもちろん仕事はしたのですが、皆には悪いと思いながらも、抑えていた部分もあって、いつもとは違う攻め方をしてきました。それもこれも今日の第8ステージのためです。特にプレッシャーは感じなかったです。
レースは、最初の2級の上りは前で入れたんですが、二つ目の1級の上りで少し遅れてしまったんです。頂上まであと1kmというところでした。でも、上りはあと1kmだし、下りでどうにか行けると思ったので落ち着いていました。
下りは角度が少なくて踏まないと進まない下りだったので思いきって踏んで行きました。
どうにか残り25km手前で集団(15人くらい)に追い付きました。その集団のさらに前では6人の逃げが形成されていました。ただリーダーチームのジャイアントの選手と、後ろから追いついてきたロシアの選手の牽引もあり残り10km前後で前に追い付つけました。
自分は足がいっぱいで、アップダウンでは足をためるようして、ラスト2kmぐらいからそろそろ前にあがりました。
通常のスプリンター達の争いのラスト2kmではなかなか前に上がるのは難しいのですが、今日はクライマーが多かったので意外とすっと前に上がれました。これも日頃の成果ですかね。
残り1kmから500mで2人先行して、その後ろに1人いたのですが、その1人(3番手)の選手が、垂れてきたんです。
おっ!チャンスと思って踏んだんですが、表彰台でもらえるパンダの人形がよぎったのがだめだったんですかね。結局、その3番手を抜かすこともできず、1人逆にまくられて、5位でした。
今回初めて「トップ」が見えたんで、言うなれば、やっとスタートラインに立った。そんな気持ちです。
5月に韓国で鎖骨骨折してから、変わりました。あの事故と怪我をきっかけに新たな上半身のトレーニングなどを取り入れたんです。それまでは自分では意味を感じていなかったトレーニングを沢山の方のおかげでを受けることができたんです。インナーマッスルを鍛えるトレーニングなんですが、全日本での走りや、今回の走りからしてもこんなに実感できて正直驚いています。
次は一番最初にフィニッシュすることと、総合もしっかり狙える選手になりたいですね。
Photo: Sonoko TANAKA
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