4月15日(金)に開幕した「ツール・ド・韓国2011(UCI2.2)」は24日まで休息日一日を挟む全9ステージで行なわれます。盛選手の総合7位で迎えた今日の第6ステージは2つの山岳ポイントを擁するアップダウンの激しいレイアウトです。山での活躍に期待のかかった鈴木選手を落車で欠いたチームにとっては、残り3日のうち今日を含む山岳ステージは正念場。最終日まで良い形でチームの力を発揮していきたいところです。
今日の第6ステージでは、2つ目の山岳ポイントで大きくばらけるものの最後は集団でのゴールスプリントとなり西谷選手が区間10位、盛選手は総合順位をひとつ下げ1分10秒遅れの8位となっています。
第6ステージ、別府匠監督のレースリポートです。
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ツール・ド・韓国2011 Race Report (stage6)
text.Takumi BEPPU (Team Manager) /photo.Nana WATARAI
福田選手
西谷選手
品川選手
今日から山岳ステージが始まりました。コースレイアウトはChungjuからYeongjuまでの138.8km。
途中27.7kmに3級、114kmに2級のKOMがあります。
今日の愛三の作戦は逃げには中島選手と福田選手が対応して、もし乗れた場合は「前待ち」と言われる後ろから追い上げてきた集団を上りの途中、もしくは下ったところで待つ戦法をすること。そして総合上位につけていて上りもこなせる盛選手、品川選手が総合上位陣と上りで真っ向勝負して耐えられるところまでいくこと。それが耐えられたらゴールを狙うこと。現在のチーム構成でアジアのクライマーたちに真っ向勝負するのは少し厳しいので、耐えるレースになることが想像されました。
レースはスタートしてからすごく静かでほとんど動きがない。そこでTerengganauの奈良選手が一人で飛び出す。奈良選手は一つ目のKOMを1位通過して逃げ続けるも、中盤に設定されているフィーディングゾーンで吸収、再び集団は一つになる。フィーディングゾーンの後の上りが意外ときつくそこで集団がばらけ始める。
その上りからRapha CondorのTiernan-Lock選手が逃げ集団に1分30秒の差をつけて二つ目のKOMに突入。集団はGeumsan GinsengのGon選手と香港の選手たちがペースを上げる。愛三の選手たちは集団の前方で上り始めるも中腹で遅れだしてしまう。
補給をとる中島選手
福田選手
頂上はメイン集団、西谷選手の集団、盛選手の集団、品川選手の集団の順番で通過。そしてしばらくすると西谷選手は先頭集団に合流、品川選手の集団は盛選手の集団に合流。そしてゴール10km前に盛選手、品川選手の集団と西谷選手のいる先頭集団が合流。最終的に54人の集団になりゴールスプリント。優勝はマレーシアナショナルのOthman選手。愛三の選手もゴールを狙いましたがラインがつぶれてしまいうまくスプリントできませんでした。しかしなんとかタイム差をつけられずにゴールまでいくことができました。
下りで前を追う品川選手
盛選手
西谷選手
山頂で西谷選手に声をかける別府監督
品川選手が追いついてきた
盛選手 残り15km
初の山岳ステージを終えてさすがにスペシャリストと渡り合うのは現実的に少々厳しいですが、戦い方は多くあるので最後まであきらめないで総合上位を狙っていきます。明日は移動日でレースはお休みです。選手たちはのんびりつかの間の休息を過ごし、リフレッシュして来る山岳ステージに備えたいと思います。
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