DEAR SUPPORTERS

ランカウイ2011第9ステージ:チームの裏側現地リポート

ここ「ディアサポーターズ」では、監督による日々のレースリポートとは違った目線でチームの様子をご紹介していきます。


もう、この右の方とも明日でお別れです・・・。
ランカウイ公式サイト内にある現地ライブでリポーターをされている方。言っていることはまっっったく分かりませんが、ライブ中継が始まると必ず登場するので親近感がかなりわいてきています・・・!


17
photo.Yuko.SATO http://www.cyclowired.jp


今日は鈴木謙一選手が体調不良のためスタートできませんでした。逃げにも乗り非常に良い走りをしていて監督のお話では調子も良かっただけに残念です。体を休め調子を取り戻し、次のレースでランカウイでの手ごたえをぶつけて欲しいなと思います。
それでは今日も現地のNanaさんから届いた「ディアサポーターズ」をお届けします。今日の第9ステージは天候による被害のためコースが大幅に変更となりました。公道を使い街から街へと走るロードレース。何日も時間をかけて準備をし、たくさんのが人が動いて成り立っています。今日の朝、現地からコース変更の知らせがありスタートが1時間遅れるとの情報がありましたが「1時間遅くするだけでコースを変えてレースができるんだろうか?」と心配にもなりました。


今日のリポートではその辺りの動きやレースを支える方達の様子も垣間見ることができると思います。たくさんの思いが形になったレース。
ツールドランカウイは明日が最終日です。


------------------------------------------------------------------------
ツール・ド・ランカウイ2011 第9ステージ
text.photo:Nana WATARAI (Aisan Racing Team)


ツール・ド・ランカウイ第9ステージが終了しました。今日は体調不良で鈴木謙一選手が大事をとって出走を取りやめたためAisan Racing Teamは3名での戦いとなりました。


福田・西谷・綾部の3選手で出走します
Ltdl_2011_0233


雨が心配された今日のステージですが、朝8:00に朝食に行くと「9:00から緊急の監督会議を開くから必ず出席するように」とのこと。異常気象で特にマレーシア南部では洪水の被害も出ているという話も聞こえてきており一体どうなるのかと、監督会議に向かいました。監督会議ではもうすでに顔馴染みとなっている各チームの監督、主催者、コミッセールなど関係者でいっぱいです。


Ltdl_2011_008


Ltdl_2011_012ceo


特にテクニカルディレクターのJamal氏、レースディレクターのMichael氏、そしてチーフコミッセールのPeter氏は最終段階まで綿密な打ち合わせをしていました。


Ltdl_2011_011


レースは本当に沢山の方の力で成り立っています。ましてや今回のような大きくカテゴリーの高いレースでは、組織的な動きや迅速な対応・判断・伝達が求められます。予定の9時になると、主催者の副会長であるDato’ Salim氏から「現在ラジオの生放送で経緯を説明しているスタッフがこれから説明するのであと数分待ってほしい」との挨拶が。9:05過ぎ会議は始まりました。


本日予定していたコースの多くの部分で水害が出ている。
主催者としてはなんとかレースを成立させるために、急きょコースを変更することとした。
変更後は133km。スプリントポイントについては現在場所を確認中。
山岳賞ポイントはキャンセル。
スタート時間は1時間遅くなり12:00(日本時間13:00)
コースは変わるが、最初と最後の約18kmは本来予定していたコースを使用する。

テレビとラジオを使い、楽しみにしてくれている一般の市民に向けてもアナウンスをする。
またキャラバン隊もレースの1時間前に出発して沿道の方にレースが来ることを知らせる。
何より選手の安全面を考慮した結果なのでどうか皆さんの理解と協力をお願いしたい。


コースの変更に関してはどのチームからも声は上がりませんでしたが、スプリントポイントに関しては「サインの準備が間に合わない可能性があるので係りがフラッグを振る」ということに心配の声も上がりました。
しかし、レースディレクターのMichael氏より「ここマレーシアでなければ今日のようなコース変更に迅速に対応することはできなかっただろう。我々も精一杯以上のことをして選手の安全第一でレースを成立させるのでとにかく理解と協力をして欲しい。スタート地点で新たなコミュニケ(重要な連絡や変更点などを知らせる正式書面)を配布するのでそれを確認して欲しい」という強い言葉の後、全チームの監督・関係者の拍手で監督会議は終わりました。


そこから、選手を集めてミーティングを行いレースの準備をゆっくりと進めていきました。
ホテル出発の際には、「こーぢ」こと福島康司(現相澤康司)さんが3年ぶりのマレーシア!にやってきていました。ふと気付くとお兄さんの晋一さんもいて、大チャンス!綾部キャプテンと、西谷選手も一緒に記念撮影です。


何のメンバーだと思いますか????「ランカウイWinners’ Club」です!!!
日本人選手で今までこのツールドランカウイでステージ優勝をした歴代4人が勢ぞろいしたのです!個人的にはこの4人の写真が撮れたのは本当に嬉しかったです。


左から 福島弟さん、西谷選手、綾部選手、福島兄(晋一)選手
Ltdl_2011_021winners_club


さて、スタート地点では今日は小雨。昨日より空も明るくて、ハイナンの時もそうでしたが、曇りでも空が明るいと幸せを感じました。選手は商店街(?)の軒先をお借りしてスタート待ち。すると室内装飾店のスタッフの方からの写真リクエスト!ほっとリラックスする時間をいただきました。


Ltdl_2011_044


Ltdl_2011_048_2


サインボードの横には、最新のコミュニケが。スプリントポイントが2つ。サインが間に合わない可能性があるので1km手前では緑のフラッグ、スプリントポイントでは白いフラッグを振る予定と記載されています。一言でコース変更と言っても、ものすごい沢山の組織と沢山の方々がその陰で働いています。


最新のコミュニケ
Ltdl_2011_034


交通規制から、看板の設置・撤去。計測班は、各賞のポイントで機材を設営し正式な判定の準備もあります。そんな準備が裏で(恐らく相当ばたばたと)行われる中、レースは12:00にスタートをしました。


看板を撤去するトラック
Ltdl_2011_056


レース中の天気は曇りまたは小雨。視界も昨日よりはずっと良く運転もしやすかったようです。どんなフラッグを振ってくれているのか、ちょっと楽しみに最初のスプリントポイントに近付くと・・・何と!いつもの看板が立っていました。


Ltdl_2011_0611


Ltdl_2011_0621


その後もまるで何事もなかったかのように表示も、警察の方の誘導も、そしてそして沿道の応援の方たちまで、急きょコースが変わったとは思えないほどいつも通りでした!フィニッシュ地点付近も路面も乾いていて、選手に聞くと「あれぐらいなら何の問題もないですね。きちんと運営されていて、しっかりレースに集中できました」とのこと。


警察の方の誘導
Ltdl_2011_067


路面が乾いています
Ltdl_2011_073


本当に新ルート?
Ltdl_2011_071


たくさんの応援
Ltdl_2011_103


反対車線の皆さんも協力してくださっています
Ltdl_2011_119


補給を受け取る綾部選手
Ltdl_2011_127


たくさんの観客のみなさん
Ltdl_2011_139_2


Ltdl_2011_143


レース後ホテルで会ったCEOのMohamed Salleh氏に、レースを開催するべく努力して下さったお礼と問題なく進んだことに対する讃辞をお伝えしました。また観客の方が沢山集まって下さり、驚いたけれどもとても嬉しかったですと伝えると「実は自分も鳥肌がたつほど嬉しかったんだよ」とおっしゃっていました。大変な決断をされ、組織的に各部署に伝達し、その伝達が誤ることなく現場のスタッフまで展開されて初めて準備は完了します。こんな急な変更を迅速かつ的確に対応して下さった主催者並びにそのもとで働くすべてのスタッフの方に、今日は「おめでとう!そしてありがとう!」と言いたいそんな気持ちです。


ツール・ド・ランカウイも残すところあと1ステージとなりました。明日はこの大会の全ての人が無事にフィニッシュできますように。そこでチームに大きな笑顔が咲いたら、最高ですね。明日走るのは3人のみですが、彼らは決して3人だけではないはずです。日本の皆さん、どうぞ明日もマレーシアに届くように大きな応援をよろしくお願いします!

コメント(1)

Happy birthday♪ヽ(´▽`)/
西谷選手!

西谷選手にとって
幸せで笑顔溢れる一年に
なりますように…

コメントする