ここ「ディアサポーターズ」では、監督による日々のレースリポートとは違った目線でチームの様子をご紹介していきます。
アジアの国々を転戦する愛三レーシング。チームを応援してくださるファンの皆さんならご存知の方も多いと思いますが、今日金曜日はマレーシアではイスラム教の安息日。午後のお祈りの時間があるためレースは午前中で終わります。スタートも早く距離も短くなります。
日々の戦況もお伝えするのはもちろんですが、この「ディアサポーターズ」では愛三レーシングが訪れる国々の文化や歴史、生活習慣など、なかなか触れられないレース以外の雰囲気もご紹介しています。
今日は「ならでは!」なシーンもたくさん登場します。近いけどやっぱり遠いアジアの国々をレースと共に感じていただければと思います。
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ツール・ド・ランカウイ2011 第6ステージ
text.photo:Nana WATARAI (Aisan Racing Team)
ツール・ド・ランカウイ第6ステージが無事に終了しました。金曜日はイスラム教の安息日。ということでマレーシアでのレースは金曜日は午前中でレースが終わるように設定されます。モスクに礼拝に行くためです。今日のレーススタートは現地時間の9時、さらに昨日宿泊したゲンティンハイランドのホテルから車で下ること約50分の町Rawangからのスタートだったので・・・起床もホテル発もとても早かったです。
まだ真っ暗です
スタート地点ではお花屋さんを発見。何に使うお花か伺うと、ヒンドゥー教の寺院にお供えをするためのものだそうです。良く見るとスタート地点のあたりはインド系の方が多かったです。ビルにもタミール語(と思われる)文字が目立ちました。
お花が色鮮やかです
ビルにはタミール語と思われる文字が
レース前の雰囲気です。
スタート地点
インタビューを受ける盛選手
総合リーダーは42歳!
ジョニーGMとジーナカメカ
匠監督と選手たち
スタート15分前
真平選手と宮澤選手
レースは予定通り11時にスタートしました。今日のレース中の天気は概ね曇り。気温も30℃以下でずいぶん涼しい一日でした。レース中も補給を取りに来たのはキャプテンが1回のみ。気温が低かっただけでなく今日のコースはいつもより短かったからでしょう。
スタートしました
パンクには迅速に対応します
補給を取りに来て皆に届けます
今日の大会無線からは突然「左に大きな寺院と仏像が見えます」というアナウンス(?)が入りました。レースも落ち着いている状況だったのもありますが、多くのチームカーからカメラが出てきて写真をとっている風景はちょっと面白かったです。私も撮りましたけれど。さらに今日はクアラルンプールの近くの高速道路を封鎖してのレース。非常に交通量の多い道路を警察の協力でレースのためにこうして交通規制をしていただいています、というアナウンスも入りました。
ロードレースは皆の道路を借りて行われる競技です。沢山の関係者、そして地元の方々の協力がなくては行えないですよね。渋滞してしまった道路ではカメラを持って撮影する人、手を振ると笑顔で応えてくれる人も沢山います。偶然に出会ったロードレースで何かわくわくする気持ちになってくれたら嬉しいですね。
寺院と仏像
クアラルンプールのシンボル ツインタワー
反対側は大渋滞!
高速道路の料金所を通過します
今日のフィニッシュ地点はプトラジャヤ。官庁街です。この街はジョニーGMが以前ツールドランカウイに参加した際にも来たことのある街。また去年はここをスタートしてゲンティンに登りました。西谷選手が繰り上げとはいえアジアジャージを着用していた場所です。今日はここプトラジャヤの官庁街を3周しました。途中日本人の方も日の丸を持って観戦に来て下さっていました。スピードが速くて写真が撮れなくてすみません。
今日は周回コースに入る前に逃げに乗ったケンケンこと鈴木謙一選手と、8位に入りUCIポイントを獲得した西谷泰治選手にコメントをもらいました。
ケンケン選手
今日は実は最初スタートしたら足がいっぱいすぎて、最初の登りで集団からちぎれるかと思うほどだったんですよ(笑)。きつすぎたんですね。前に上がって、アタックして、後ろに下がって少し休んでまた前に上がってを繰り返そうと思ったら、2回目のアタックの時にうまい具合にすっと行けたんです。全然後ろを振り向かなかったので差が開いているかどうか分からなかったんですが、他のメンバーが踏んでいたので決まっているんだなと思い、メンバーも良かったので自分も踏んで行きました!皆順当に踏んで行って6人で協力体制ができましたね。
なるべく冷静を保ちながらも、もがいてみたりして(笑)
もしかして「チャンスの順番!」がきたかなとも思ったんですよね。金曜日だったし。惜しくも逃げ切りはなりませんでしたが、チャンスの順番、来てると思いますよ。明日はチャンスの順番は真平の番かな?と思うので自分は明後日以降かも知れないですね。ただ明日も順番が来たらもちろん行きますよ!体調は疲れていますけど全開です!日本からの応援よろしくお願いします!
西谷泰治選手
今日のレースは思っていたような展開だったかなとは思います。ゲンティンの後だったので他のチームも同じようなことを考えていたと思いますね。どのチームも平坦部隊が今日は活性化していて速い展開でしたね。最後はスプリントする力がほとんど残っていなかったのですが、ダメ元で切り込んで行ってなんとか8位でしたね。でも実は今までで一番数字は良かったんですよね。自分では次につながるレースだったと思っています。
山が2日間続いて、今日また平坦ステージで、まぁ足は痛いんですけど(笑)。でも調子自体は上がっている感じがしましたね。当然疲れもありますが調子も上がっているので良い感じでだと思います。毎日「優勝」を狙って走っています。明日も当然狙っていきます。明日も頑張りますのでよろしくお願いします!
残念ながらステージ優勝はならなかった今日の第6ステージですが、何かをつかんでいるそんな感じがしてなりません。キャプテンのステージ優勝はほんの2日前のことですが、なんだかそのことはすでにチームの「経歴」、そして皆の自信とモチベーションにつながっているのかな。そんな感じがします。
レース後はShah Alamの街にやってきました。この街はマレーシアのレースでは良く宿泊をする街でブルーモスクが有名です。
このブルーモスクを見ると妙に「帰ってきた」感がするのはきっと私だけではないと思います。明日、明後日はまた別の街に宿泊しますが第9ステージの後またこのShah Alamに戻ってきます。
レースもいよいよ後半に入り、どのチームも疲れもたまってくるかも知れません。でも明日もまたスタート地点に立つ彼らはきっと何かをしてくれる。そう信じて私達も引き続きサポートをしていきます。
まだまだ後4ステージあります。皆さん引き続き応援よろしくお願いします!
序盤の落車の連発等、緊迫した空気から綾部キャプテンのステージ優勝をきっかけに良いムードでレースが展開してるように見受けられます。
果敢な姿勢の賜物ですね。
後半戦も熱いレースで是非とも例のガッツポーズを拝みたいです♪
アイサンファイトー!