DEAR SUPPORTERS

レースを作り支える人と目

連日豪雨が続き洪水の被害でニュースにもなっていた中国・海南(ハイナン)島。11日から大会がスタートしコース短縮などがあったもののここまで順調にレースを続けてきました。しかし本日の第6ステージは豪雨と強風のため、スタート後レースキャンセルとなりました。考えているよりも現地の天候や被害状況はひどいようです。


第3ステージ:今日は先日からの大雨で被害を受けた道路を目の当たりにしました。この地点に着く前に無線で情報が入り、レースは迂回路を通ったので問題ありませんでしたが大雨のすごさを思い知らされました。実は監督会議でも主催者の代表から「今回の大雨で各地で洪水が起き道路がダメージを受けた場所もある。政府が全力を挙げて道路の補修にあたっているがコース変更を余儀なくされるところもあるし、修復が間に合わない場合は必ず係が立って合図をするので理解してほしい」と挨拶がありました。

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(text.photo:WATARAI Nana )


4ステージ:今回の大雨で当初第4ステージでゴールするはずだった街は大きな被害を被りました。250万人が被害を受けたという報道もあり3階まで浸水したということも報道されています。主催者と地元政府からの呼びかけで、レースに参加しているチーム・役員へ募金のお願いがありました。チーム代表でジョニー監督が募金箱のある檀上へ上がると「日本から参加のアイサンレーシングからの募金です。ありがとうございました。」とアナウンスが入りました。どうか有意義に使っていただき、1日も早く修復・復旧されることを願います。

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(text.photo:WATARAI Nana )


第5ステージ:午前10:00(日本時間11:00)に予定通りスタートしました。今日は途中雨と曇りと晴れが交互にやってくる感じでした。そんな目まぐるしく天気が変わる中 高速道路を走行中横に川がありました。こんな近くに川があって洪水になったら怖いなぁと話していると・・・ん!?よく見るとここが洪水でした。

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(text.photo:WATARAI Nana )


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2010年前半は海外アジアツアーへの出場頻度が高く、ほぼ毎月1回、ときには2回のペースで出場していました。日本でもアジアツアー(国際レース)は行なわれます。そちらには自分もなるべくいって、現場の雰囲気を感じながら撮影し伝えようとしていますが、海外ツアーの本当の意味での過酷さは実感できないのが本音ですね。ですから現地から頂く情報を冷静な目で応援してくださるファンの皆さんにしっかりと伝えていきたいと思っています。(伝わっているかなぁ?)

今年は超級クラスの大きなレースにカメラマンさんに帯同していただき、チームの写真を「外からの目」で収めて頂いています。日本ならたくさんのメディアが伝えてくれることが海外では「アウェイ」なのでそうはいきません。


今回ハイナンで取材をしてくれているカメラマンの田中苑子さん
やっとバイクに乗れた日に豪雨・・・第4ステージの写真が雨の凄さを物語っています

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(photo:WATARAI Nana )


その一方で今年からスタッフに渡会菜々さんが加わり、チームに帯同しながら選手たちの様子やスタッフの働きのみならず、広い目でレースを作る大会関係者や現場の方、参加するチームの様子も伝えてくれています。
海外から送られてくる情報は、毎回刺激を受けるものばかりです。チームのことを伝える広報としてチームの写真を撮っているのでその「目」で動きますが、ひとつ立場が違えば新しい「目」が加わる。それらが集まって「レースを見る目」になるのを実感します。


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第4ステージ:今日はホテルの前がスタート地点なので準備はホテルで行いました。スタート地点までの移動がない分スタッフもちょっとゆっくりでした。ということで、今回Tour of HainanでAisan Racing Teamのスタッフ6名全員での初めての集合写真を撮りました。


監督・メカ・マッサー・孫さん・スグル君・そして私の6人で集合写真
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先日チームのお手伝いをしてくれている 孫さんのことは紹介しましたが、実はもう一人チームのバンを運転してくれているスタッフがいるのです。彼の名は「スグル君」。最初孫さんに「彼はスコシニホンゴがデキマス」と言われたのでゆっくり自己紹介をしたら「あ、自分日本人です。スグルです」と言われ、監督とずっこけました(笑)

スグル君は日本人のお父さんと中国人のお母さんの間に生まれたハーフです。国籍は日本だそうですが、生まれは日本、育ちは中国と日本の両方で、なんでも中国での生活の方が少し長いそうです。毎日バンを運転し、皆の荷物を先に運んでくれ、レース後は監督と私の買い物の運転、そしてチームカーとバンの両方にガソリンを入れてくれています。


左から スグル君・マッサー赤星さん・孫さん
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(text.photo:WATARAI Nana )


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なんでも揃っている日本ではない海外ツアーは、たくさんの目が集まっているということがとてもシンプルに浮き彫りにされて、環境や状況に慣れてしまう感覚に風穴をあけてくれるような気がします。そして、そんな環境で戦う選手やスタッフたち、そのチームという点が集まりレースをいう輪が築かれていることを、大きな目でお伝えできればいいなと改めて感じます。


私の好きな"たなちゅう"さんの目
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photo:TANAKA Sonoko


近くて遠い中国の文化や日常を垣間見る買出しの風景
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photo:TANAKA Sonoko


最後にチームカーからの「目」。
無線が使えないレースも増えた今年、特に海外レースでは補給や監督からの指示を聞くのためチームカーまで選手たちが下がってきます。レースの息づかいを感じられるチームカーからの風景です。

今日の第6ステージがキャンセルとなり残すところは3ステージとなりました。この先も順調にレースが行なわれるか現時点では分からない状況ですが、また情報が入り次第お伝えします。


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(photo:WATARAI Nana)

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