昨日13日に無事閉幕したツールド北海道(UCI2.2)。
愛三レーシングは、3年ぶりの総合優勝奪還を目指しチーム一丸となって戦いました。
初日のTTから好調な滑り出しを見せた愛三レーシングは、第2ステージ盛一大選手がステージ優勝を勝ち取り初日からリーダージャージを着ることになりました。
第3ステージで宮澤選手に逆転を許してからは、総合2位からの逆転・リーダージャージ奪還を目指し、盛選手自身の走りはもちろん、盛選手を支えるアシスト選手達が日々死力を尽くして戦い抜きました。
これまでのリポートをご覧いただいても分かるように、「守ること」そして「攻めること」の難しさがロードレースにはあります。日々のステージでのほんの一瞬の判断ミスが取り返しのつかない状況に追い込むこともあるし、逆もまた然り。
毎日の結果を踏まえた次の日のステージでの戦い方。
愛三レーシングは「こうしたい」という確固たる信念を常に持ちながら、選手達は時に気力と責任感だけで足を動かしていた日もあったと思います。
全ての日程を終え、総合3位・チーム総合2位と目標にしていた結果には届きませんでした。しかし、ロードレースの奥深さやレースの難しさ、見えない部分を含めた「戦い」を垣間見ることができました。
上を目指すことは、時にその積極性が命取りになることもあるかもしれません。今を守ることさえも本当はとても難しいのだと思います。しかしそれが、「総合優勝」という名誉をかけたステージレースのドラマであるのだと思います。
結果は叶いませんでしたが先にお伝えしたとおり、今回愛三レーシングは10位以内に3人が入ったことや、UCIレースの上位8位までが与えられる「UCIポイント」をしっかりと獲得しています。
綾部キャプテンのブログや、今回エースとなった盛選手のブログもぜひご覧ください。
今回は2009年ツールド北海道の最終日、モエレ沼公園での第6ステージの模様をフォトリポートでお届けします。
この日は朝から小雨がぱらついていました。レースのときはあがって一安心。盛選手がアップしてます
レースで選手たちが補給する「CCDドリンク」を作る栄養士の恵美さん。この北海道期間中は選手の健康面の管理をサポートしてくださいました
出走サインをする綾部選手
盛選手
西谷選手
で、品川選手。
となるところだったのに・・・・・・・・ここでアクシデント発生!
サインにいく品川選手に(ちょっと小走りで)ついていったハシモト。こう、くるっと前に回って撮ろうかと焦っていたら、ものの見事にズッッサー!!!!となりました。ちょっと周りが引くくらいのコケっぷりに、サインの担当のスタッフさんは心配そうながらも笑いをこらえています。
ええ。私もまさかオトナになって自転車に乗ってるわけでもないのにこんな風に転ぶだなんて想像もしていませんでした。ちなみにタイツがやぶけて、一日経った今私の足の脛と左手首は悲しいことになっています。お嫁にいけるかしら?(ん?)
で、そのときは痛いよりはむしろ恥ずかしい感じだったので品川選手がこの顔(笑)。選手の代わりに先にこけときました。ハイ
全日本チャンピオンが2人いるアイサンレーシング。テントには今年も楽しみに待っていてくださった北海道のファンの方が訪れていました。
アップする盛選手の姿を見つめる少年がいました。
選手の自転車を見て「カッコイイ・・・・・」と呟き、これからレースを走る選手達の姿をただただじっと、見つめていました。自転車競技もまた、子ども達に夢や希望や憧れを抱いてもらえるスポーツなのですね。
毎年選手がつけているゼッケンは最終日までにシワシワになり、時には汚れていたり。700キロ以上走ってきた、その証なのかも。
さあ最終ステージがはじまります
最終第6ステージは、モエレ沼公園内のコースを22周回するクリテリウム。途中4回のホットスポットが設けられ、その通過順位でボーナスタイムが与えられます。毎年僅差の北海道。今年も総合1位から2位盛選手まで20秒差だが決して安全とはいえないのかもしれない状況。
最終日だからといって気は許せないのはもちろん、今日のステージ優勝を狙うチーム、ひとつでも総合順位をあげる作戦を取るチームなど、思惑が交錯していきます
スタート前の西谷選手
品川選手
綾部選手
総合2位を守りきるためアシストが全力を尽くしていく。その援護を受けてこの日も臨む盛選手
レースはほぼ最初から、シマノレーシング阿部選手が逃げに乗る。地元北海道出身の阿部選手だけに活躍が期待されていた
序盤は阿部選手の1人逃げとメイン集団にわかれレースは進む。集団内の西谷選手、盛選手
ホットスポット争いは総合2位逆転をかけて激しく争われる。NIPPOマリウス選手が積極的に狙っていく。この回は2位マリウス3位盛で通過した。鈴木真理選手に総合を逆転され3位になったが、このポイント獲得がなかったらさらなる逆転もあったかもしれない。結果マリウス選手との差は1秒だった
逃げの阿部選手にチームメイト鈴木真理選手が合流
2名先行の後ろには愛三、メイタンを中心としたメイン集団。後にそのまま20名くらいのセカンドグループが形成され、ここに綾部、盛、西谷の3選手が乗っていく
モエレ山を望む
先頭逃げはシマノレーシング2人にドラパックのポロック選手が加わり3人に
盛選手
凄い勢いで集団が坂を駆け上がっていく
綾部選手、すぐ後ろにはチャンピオンジャージ西谷選手の姿
芸術的なモエレ沼公園の中を走る色とりどりのジャージたち
綾部選手と西谷選手
コーナーをクリアする西谷選手
綾部選手
残り周回も少なくなってきたのでスタート・ゴール地点に移動。依然3人が逃げ続けている。このまま逃げ切るのか?タイム差が20秒程度開いているため逃げとの間を詰めていく必要がある。正念場!!!
愛三アシスト陣が頑張っている!!!ラスト周回を知らせる鐘が鳴り響く。追いつけるのか?ダメなのか???このままでは総合優勝が逆転する可能性も?????
最終日第6ステージを制したのは、逃げ切りでシマノレーシング鈴木真理選手。盛選手がいた追走集団とのタイム差を15秒つけてのゴールで、リーダージャージ宮澤選手には及ばなかったものの盛選手の2位を逆転した
レース後のピットにて。誰の手でしょう?
カワイイファンと一緒に。真っ白いチャンピオンジャージ姿を北海道のファンが待ち焦がれていた
去年からレース後に表彰式が会場内で開催されています。ただいま待ち、の図。ちなみに雨で濡れたら滑りやすそうな地面でしょ?
応援にきてくださった観客の皆さんが700キロ以上走ってきた選手達に労いと賞賛の拍手を贈ります
まずはU23の表彰。鹿屋体育大学の内間康平選手がU23リーダーを守りきった
続いて団体時間賞。連日団体1位をキープしていた愛三レーシングでしたが、最終日の最後の逆転で2位となりました
そんな表彰式の壇上にあがった選手達は・・・・
なにはなしてるんでしょね?
メダルとかもらったあとね。
なにはなしてるんでしょね。妄想がふくらみますね(笑)
団体1位はシマノレーシング、2位愛三、3位はドラパック
お。ちゃんとこっち見てくれた!ありがとお!
そして個人総合時間賞は、1位宮澤選手(梅丹本舗GDR)、2位鈴木選手(シマノレーシング)、3位盛選手(愛三レーシング)という結果でした。その北海道といえばこのトロフィーなんですが、もうちょい下にしてほしかったー盛選手の顔隠れてしまうやーん!
全て見たこと聞いたことをお伝えすることはできませんが写真で振り返ってみました。いかがでしたか?レースの雰囲気を感じていただけたら幸いです。
エースのアシストをする選手のプライドとそれを受けて走るエースの責任感は想像以上です。特に今回最終日のクリテリウムでの走りは、色々な作戦と周りの状況、タイム差、ボーナスポイント、それら全てを瞬時に判断しながら、次何をすべきか?どう走ればいいのか?監督の指示のもと選手たちは常に頭を働かせて走っていました。
今回は鈴木真理選手を含む3人の逃げとの距離が縮められずに、守っていた総合2位を逆転される結果になりました。あの時の動き、あの瞬間瞬間の判断、レースが終わってからの話しを聞いていると、本当に彼らが信頼しあって、お互いのコンディションからこう動いたほうが動きやすいであろうと踏まえて自らの動いていたなど、身体はもちろん「頭で戦っている」のだということが良く分かりました。
初日から最終日まで、今回もたくさんの応援を頂きました。
今回の反省や課題を胸に、チームはもっともっと上を目指していってくれると思います。今後も愛三レーシングの応援よろしくお願いします!
なお次のレースは実業団飯田(Jサイクルツアー)、10月初旬からヘラルドサンツアー(UCIレース)、ジャパンカップとなっています。西谷選手は9月末の世界選手権に日本代表として出場します。こちらも応援よろしくお願いします!!!
ではでは2009年のツールド北海道関連記事はこの辺りでおしまい。
ながらくお付き合いありがとうございました!!!
こけたのね(笑)