2009年シーズンも始まりました。
先日チーム合宿の模様をお届けしましたが
今回は、特別インタビューをお送りしたいと思います。
西谷泰治 Taiji NISHITANI
登場するのは、チームのエース 西谷泰治選手
そして今年新加入の松村光浩選手。
今回は西谷選手のインタビューをたっぷりとお届けしたいと思います。
昨シーズンは『オリンピックイヤー』という4年に一度の特別な年でした。
チームオーダー、エースの重圧、周囲の期待。
そんなプレッシャーを力に変えて戦い続けた昨年を振り返るとともに
新しいシーズンへの意気込みを語ります。
(聞き手:アイサン広報チーム 橋本)
橋本
2009年を迎えて、調子はどうですか?
西谷
実は、愛三に入社した2003年からずっと寮に入っていたんですが
今年から一人暮らしをはじめたんです。
自炊もしています。色んな意味で気持ちも新たにしているところで
身体の調子もいいですよ!
橋本
2009年シーズンの抱負を前に
先シーズンを振り返ってもらってもいいですか?
西谷
昨年はオリンピックイヤーということで、
周囲の期待感も大きく自分自身も全レースを狙う意気込みで戦いました。
春先に五輪候補に挙がったんですが、当初予定していなかったんです。
2007年末のサウスチャイナシー(UCIアジアツアー)で2勝し
ポイントを獲得したんですが、
この後にオリンピック代表選考内容が発表されたわけで
このUCIポイント獲得で
五輪代表選考レースとなるアジア選手権代表にも選ばれたので
そこで初めて、自分自身もオリンピックを意識するようになったんです。
なのでそれ以降は、全てのレースで気が抜けない状態でした。
シーズン前半で気力体力を相当使いました。
後半はいろんな面で下がり気味となってしまいました。
橋本
オリンピック日本代表には残念ながら手は届きませんでしたが
レース一つ一つの走りに、
多くのこだわり・信念を垣間見れたシーズンだったと感じます
西谷
大きな目標であった五輪出場には手が届かなかったが
今までにない経験を本当にたくさんできたと思っています。
特に4月に走ったアジア選手権。
絶対組むことがないだろうメンバーとともに走ったことは
自分にとって大きな経験でした。
フミをはじめ、一緒に走ってみたかったメンバーだったから。
周りでは五輪選考のことがとかく騒がれていましたが
自分にとってあのアジア選手権は本当に楽しめたし、新しい経験になった。
そこまでにくる過程も全てプラスになったと思ってます。
橋本
たしかに五輪代表選考については色々騒がれてましたが
あのアジア選手権の日本チームの戦い方、勝ち方は
多くのファンに感動を与えてくれました
西谷
五輪に関しても、全日本に関しても、結果はついてこなかったから
その点では「最悪な結果だった」のかもしれないけど
これまで経験できなかったことがたくさんできたので
これからに絶対生かせる経験ができたと自分では思っているんです。
なので今年は、いい一年になると確信しています。
橋本
2009年は少しチームの顔ぶれが変わりましたが
西谷
ここ数年で随分とチームも若返りましたが
09年シーズンは本格的に自分たちの代になるという意識があります。
自分たちで指揮をとりチームで走ることになっていくと思うので
若い選手をひっぱっていきながら
走りの幅を広げていくことが目標になると思ってます。
橋本
そして今シーズンもチームのエースとして走りますね
西谷
エースとしてやるべきこと。
やはり求められるのは数字を出す(勝って結果を出す)
ということだと思っています。
軸がぶれないよう走りでアピールをし
頭を使ってチームメイトと連携を密にしていく。
愛三レーシングというチームは、
全ての選手が持っているものを出し合い機能すれば本当に強いチームだと思う。
これからは、
そのレベルをコンスタントに引き出す走りを期待されていると思ってます。
昨年は、様々なレースで新しいことにチャレンジした年になりました。
それに関してはいろいろ言われたし、賛否両論あるとは思いますが
自分たちがどうしていきたいか、
その芯を常に持ちながら貫いていきたいと思っています。
橋本
ズバリ、今年狙うレースは?
西谷
今年は、悲願の全日本選手権、そしてジャパンカップで勝利。
これを大きな目標に掲げたい。それはチームオーダーでもあります。
特に全日本に関しては、
アンダーで優勝してから自分の成績は止まったままなんです。
どんなに調子を合わせていっても、
絶好調で迎えたレースがそれ以降一回もないんです。
それは「メンタル」の部分が本当に大きいと痛感しています。
自分自身を客観的に見られるように、
これまで経験してきた多くのものを生かし、必ず勝ち取りたいです。
・・・
昨年はとかくオリンピックというものを意識せざるをえない年だった。
そのシビアで過酷な戦いを見守りながら
西谷選手のエースとしての信念を何度も感じるとともに
エースをアシストする選手たちの信念を同時に感じた。
結果は「最悪だった」のかもしれないけれど
その過程を力にする術を、西谷選手が知れば、仲間は知っていき
仲間が知れば、その思いはエースに届いていく。
何度も「彼らがチームであること」を垣間見たシーズンだった。
今年は新しいジャージを身にまとう。
彼のレースは、走りは、どんな風に変わっていくのだろう。
どんな強さを示し、どんな感動をくれるだろう。
初戦が待ち遠しい、今日この頃です。
・・・
次のインタビューは
2009年新加入の「松村光浩選手」です。
近くアップしますので、お楽しみに!!